せらワイナリーの2023年ヴィンテージレポートを発表!
広島県の日本ワイン生産者「せらワイナリー」の2023年ヴィンテージレポートを発表。2023年は、低収量だが深みのあるヴィンテージ。
日本ワインの文化振興・販売促進事業を展開する株式会社LASTSHIP(本社:広島県広島市、代表取締役社長:山下武)が運営する、日本ワイン専門のモール型ECプラットフォーム「わいんびと」は、日本ワインの産地PR支援プログラム「ヴィンテージレポート」(以下、本プログラム)で、わいんびと生産者パートナーの株式会社セラアグリパーク(本社:広島県世羅郡世羅町、代表取締役社長:金廣隆徳、以下せらワイナリー)のヴィンテージレポートを発表しました。
せらワイナリー(広島県)の2023年ヴィンテージレポート
総括
2023年を一言で表現するなら「低収量だが深みのあるヴィンテージ」。春から初夏にかけては日照不足や低気温に悩まされ、花振るいが多発しました。幸い、夏以降は天候も持ち直し、夜温がしっかりと下がった影響もあって、黒ブドウは例年より着色もよく、高糖度のブドウが収穫できました。栽培に関しては良くも悪くも天候に振り回された年でした。醸造面でも収穫タイミングの変更や酵母の選択など、新しい取り組みにもチャレンジする年になりました。
ご参考)
せらワイナリー(広島県)の2021年ヴィンテージレポート https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000093187.html
せらワイナリー(広島県)の2022年ヴィンテージレポート https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000093187.html
ぶどうの生育
冬~春:
冬季の気温は例年並みでそこまで冷え込みませんでした。積雪がここ数年の中ではやや多い年でしたが、剪定などの作業に影響が出るほどではなく、予定通りに終わらせることが出来ました。 3月、4月は気温が高く萌芽も例年よりやや早くなりました。その後も霜害に見舞われることもなく順調に生育が進み、春先は降雨量がかなり多かったものの、目立った病気の発生はありませんでした。
夏:
5月末から6月にかけて最高、最低気温共に例年を下回る日が続き、日照量も不足しがちになり、結果として多くの品種で花振るいが発生しました。特にハニービーナスの被害が大きく、圃場によっては房重量が例年の半分程度になってしまったものもありました。 7月に入ると前半は降雨量が多かったものの、それ以降は好天候に恵まれました。日照時間も長く、ここまでの遅れを取り戻すようにしっかりと生育が進みました。8月も引き続きしっかりと日照時間を確保しながら、盆を過ぎるころにはしっかりと夜温が下がり、理想的な天候でした。
秋:
9月、10月は全体を通して雨も少なく、ブドウも健全な状態で収穫できるものが多くなりました。9月以降は昼夜の寒暖差も大きくなり、黒ブドウ品種は全体的に非常に色づきの良い年になりました。
収獲状況:
2023年の収穫は、8月28日にハニービーナスの収穫が始まり、サンセミヨン、シャルドネは9月に入ってから順次開始、黒ブドウではメルロのみ9月末の収穫になりましたが、マスカットベーリーAとヤマソービニオンは10月になってからの収穫となりました。収獲タイミングは、シャルドネを除いて例年並みで、糖度は例年よりも平均値でやや高い結果となりました。シャルドネは今年から収穫時のタイミングを酸度基準に改め、結果例年よりも10日以上早い収穫となりました。黒ブドウの色づきに関しては申し分なく、ここ数年着色不良に悩まされておりましたが久しぶりにしっかりと色づいたブドウを収穫することが出来ました。
ワインの出来:
白ワインは、8月からの気温の高さもあり、全体的に酸は穏やかで華やかな香りの強い仕上がりになりました。シャルドネは、酸度基準に改めた収穫のおかげで、しっかりとした酸を残したシャープなワインに仕上げることが出来ました。
赤ワインは、色調はもちろん味わいもしっかりとしており、全体的に非常に良い仕上がりになりました。メルロやヤマソービニオンなど、一部のワインでは使用酵母を変更し、例年とはまた違ったテイストに仕上がっております。