メルロー

基本情報

ワインストーリー
当園は北緯39°の北上山地の盆地内南斜面に位置しています。

気候はぶどうの栽培期（4月から10月）における1日の気温の寒暖差が大きく、月平均気温が高い月でも24度前後と冷涼であるものの日照時間はおおむね1,000時間以上が保たれ､ぶどうの成熟が進みやすい気候です。地質的には古生代や中生代の稚積岩（砂岩･粘板岩･石灰岩等）及び花組岩など､石灰質を多く含んだ弱アルカリ性の土壌が広く分布している中、メルローの圃場は粘土質で水持ちが良い土壌でメルローの栽培に適しています。早熟の品種に分類されますが、土壌の影響でしょうか成熟はゆっくりで収穫期は10月中旬と当地では比較的晩生です。

ヴェレゾン後10月中旬の収穫に向けて病果の摘粒を徹底的に行い、健全な房の状態で収穫を迎えます。収穫期はこの地では秋の気配が強まるさわやかな晴天が続き、成熟度合いを確認し収穫日を決めます。

収穫は気温が上がりきらない明け方から午前中のみ行い、収穫したぶどうは収穫後すぐビルトイン冷蔵庫に搬入し一晩冷却し仕込み作業は翌日行います。健全な房のみを冷却して使用しているため、この段階で酸化防止剤等を添加する必要がありません。アルコール発酵とマロラクティック発酵を連続して行うコ・イノキュレーション方式を採用し、冷涼な気候から生まれる豊かできれいな酸を適度な酸味に仕上げます。搾汁後、ステンレスタンクでおり引き等、酸化しないよう気を付けて管理します。冬の最も寒い時期を越えワインにまとまりが出てきたタイミングで、ワインの成分を損なわないように無濾過・無清澄でボトリングします。

味わいのスタイル
針葉樹の森林を思わせるような香りとハーブを感じる、しっかりしたタンニンのワインです。豚ロースの野菜＆チーズ巻き、サーロインステーキ、パルミジャーノチーズなどと合います。